脱ハンコと簡単に言うが。。。
田舎の公立中学校か公立高校を卒業した時に記念品としていただいたのが、木製の認印であった。
昭和50年代の頃である。1975年頃のことだ。
年号も、西暦のほうがピンときやすくなってきた。
多くの書類への年号の記載は、和暦であることが多かったのだが、今では西暦を記入することが圧倒的に多い。
時代の流れで、いろいろなことが変わっていくのは仕方がない。
自分の中の記憶力も圧倒的に若い頃に比べると劣ってきている。
多くのことが忘却のかなたへ去って行ったのだが、認印をもらったときの喜びはなぜかおぼろげに思い出す。
思えば認印とはいえ、印鑑は社会へ出る鍵のようなものだったのかもしれない。
当時は印鑑は安いものではなかった。
「三文判」と言われた安い印鑑もあったが、今ほど安くはなかったと思う。
過去には印鑑は、本人の意思を確認するためのものであったが、今ではその効力は極めて小さくなっていることは否めない。
必要のなさそうな押印の機会が多いことも事実である。
しかし、本人認証における印鑑の効力が生きていたならば、抑制されたかもしれない犯罪といものがあるのも事実だ。
つい最近のことだが、銀行口座から電子マネーなどに、口座名義人の本人が知らないうちに移され使われるという事件が多発している。まだ、全体像が把握されているわけではないかもしれない。情報を流出させたとなると、さらに大きな騒動になることもあるので銀行側も電子マネーの側も、どちらも情報を流出させていないと言い張っているようだが、もっと必要なことは再発防止策ではないだろうか。二段階認証にしようが三段階認証にしようが十段階認証にしたところで、この認証法のみに頼ったとするなら同じことは起こりえるだろう。昔は、お金の移動には、通帳と印鑑が必ず必要だった。いかに有能なハッカーであっても、他人の印鑑と通帳を手に入れることは不可能に近い。口座から電子マネーに資金を移すためには、銀行に出かけて、出金票に記入して窓口の方にお願いする。銀行の人は、通帳と出金票に押印された印鑑の陰影を確認する。本人確認のために身分証明書の提示も求めて、出金票の指紋も検出させておけば、万一の犯罪の場合にも証拠が残りやすい。
こんな面倒なことなら電子マネーなんか使わない。ほとんどの人がそう考えることだろう。
しかし、電子マネーやクレジットカードなどを使ったことがある人なら、その便利さを知っている。便利さを捨てることは困難だろう。
電子マネーの利用促進、キャッシュレス決済と印鑑の廃止は今の政府の方針でもある。マイナポイントなど、さまざまな施策も行われている。
便利さの裏に潜む危険に対する対策が十分にとられないままに、便利な制度が普及してしまう。
キャッシュレスは、通帳や印鑑の出番をなくして便利にはなるが、出金をする人を実際に認証する人は介在しない。
HACCP(ハサップ)という言葉を聞いたことのある人も多いだろう。衛生管理の制度化で学ぶ。Hazard Analysis and Critical Control Pointの略である。
食品衛生で多くの人が影響を受ける可能性のある場合には、想定される危険を様々な方向から見つめて探し出す。食品衛生においても、多くの危険はあり、少し油断すると食中毒などを出してしまう危険があるのだ。そして考えられる危険に関して、あらかじめできる限りの安全策を立案する。実施の後には効果を振り返り、場合によっては改善措置をとる。これまでに決められた安全に関する基準を守るのは、もちろんのことだが、基準を守ったつもりであっても、起きるかもしれない危険も積極的に探し出して備えるといったところであろう。
自分もキャッシュレスの便利さは知ってしまった一人だ。今から現金中心の生活に戻れと言われてもいやだ。しかし最近のキャッシュレスの決済の乱立には危険も感じる。幸い銀行口座はあっても残高は少ないため危険も少ない。持たざる強さだ。
キャッシュレスも印鑑の廃止も、悪いことではないとは思う。しかし、印鑑にしても、キャッシュにしても通帳にしても、それが生まれてきた理由があったはずだ。それは危険を避けるためのモノだったかもしれない。
考えられる危険を確認して、それに対策しながら、何年かの期間を定めて徐々にやっていくことも必要なのではないだろうか。
たとえば、5ヵ年計画のような形で実験を進めながら危険を確認してその方策を実現させたなら、少しはいい制度になりそうだ。
イージスアショアの時もそうだったが、印鑑の廃止に関してもキャッシュレスの政策に関しても見切り発車の感は否めない。スタンドプレーに見えるのだ。
ちなみに、わたしは印鑑屋さんではないが、ハンコが廃止されたら多くの人が職を失うのではないかと考えてしまう。
印鑑は、魔女ではない。
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昭和50年代の頃である。1975年頃のことだ。
年号も、西暦のほうがピンときやすくなってきた。
多くの書類への年号の記載は、和暦であることが多かったのだが、今では西暦を記入することが圧倒的に多い。
時代の流れで、いろいろなことが変わっていくのは仕方がない。
自分の中の記憶力も圧倒的に若い頃に比べると劣ってきている。
多くのことが忘却のかなたへ去って行ったのだが、認印をもらったときの喜びはなぜかおぼろげに思い出す。
思えば認印とはいえ、印鑑は社会へ出る鍵のようなものだったのかもしれない。
当時は印鑑は安いものではなかった。
「三文判」と言われた安い印鑑もあったが、今ほど安くはなかったと思う。
過去には印鑑は、本人の意思を確認するためのものであったが、今ではその効力は極めて小さくなっていることは否めない。
必要のなさそうな押印の機会が多いことも事実である。
しかし、本人認証における印鑑の効力が生きていたならば、抑制されたかもしれない犯罪といものがあるのも事実だ。
つい最近のことだが、銀行口座から電子マネーなどに、口座名義人の本人が知らないうちに移され使われるという事件が多発している。まだ、全体像が把握されているわけではないかもしれない。情報を流出させたとなると、さらに大きな騒動になることもあるので銀行側も電子マネーの側も、どちらも情報を流出させていないと言い張っているようだが、もっと必要なことは再発防止策ではないだろうか。二段階認証にしようが三段階認証にしようが十段階認証にしたところで、この認証法のみに頼ったとするなら同じことは起こりえるだろう。昔は、お金の移動には、通帳と印鑑が必ず必要だった。いかに有能なハッカーであっても、他人の印鑑と通帳を手に入れることは不可能に近い。口座から電子マネーに資金を移すためには、銀行に出かけて、出金票に記入して窓口の方にお願いする。銀行の人は、通帳と出金票に押印された印鑑の陰影を確認する。本人確認のために身分証明書の提示も求めて、出金票の指紋も検出させておけば、万一の犯罪の場合にも証拠が残りやすい。
こんな面倒なことなら電子マネーなんか使わない。ほとんどの人がそう考えることだろう。
しかし、電子マネーやクレジットカードなどを使ったことがある人なら、その便利さを知っている。便利さを捨てることは困難だろう。
電子マネーの利用促進、キャッシュレス決済と印鑑の廃止は今の政府の方針でもある。マイナポイントなど、さまざまな施策も行われている。
便利さの裏に潜む危険に対する対策が十分にとられないままに、便利な制度が普及してしまう。
キャッシュレスは、通帳や印鑑の出番をなくして便利にはなるが、出金をする人を実際に認証する人は介在しない。
HACCP(ハサップ)という言葉を聞いたことのある人も多いだろう。衛生管理の制度化で学ぶ。Hazard Analysis and Critical Control Pointの略である。
食品衛生で多くの人が影響を受ける可能性のある場合には、想定される危険を様々な方向から見つめて探し出す。食品衛生においても、多くの危険はあり、少し油断すると食中毒などを出してしまう危険があるのだ。そして考えられる危険に関して、あらかじめできる限りの安全策を立案する。実施の後には効果を振り返り、場合によっては改善措置をとる。これまでに決められた安全に関する基準を守るのは、もちろんのことだが、基準を守ったつもりであっても、起きるかもしれない危険も積極的に探し出して備えるといったところであろう。
自分もキャッシュレスの便利さは知ってしまった一人だ。今から現金中心の生活に戻れと言われてもいやだ。しかし最近のキャッシュレスの決済の乱立には危険も感じる。幸い銀行口座はあっても残高は少ないため危険も少ない。持たざる強さだ。
キャッシュレスも印鑑の廃止も、悪いことではないとは思う。しかし、印鑑にしても、キャッシュにしても通帳にしても、それが生まれてきた理由があったはずだ。それは危険を避けるためのモノだったかもしれない。
考えられる危険を確認して、それに対策しながら、何年かの期間を定めて徐々にやっていくことも必要なのではないだろうか。
たとえば、5ヵ年計画のような形で実験を進めながら危険を確認してその方策を実現させたなら、少しはいい制度になりそうだ。
イージスアショアの時もそうだったが、印鑑の廃止に関してもキャッシュレスの政策に関しても見切り発車の感は否めない。スタンドプレーに見えるのだ。
ちなみに、わたしは印鑑屋さんではないが、ハンコが廃止されたら多くの人が職を失うのではないかと考えてしまう。
印鑑は、魔女ではない。
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