カルロス・ごるご君 - にゃん吉一代記
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カルロス・ごるご君



スナイパーの仕事の依頼が来ない、ごるご君はフランスにいた。
フランスで、ぶらぶら遊びながら、自動車メーカーでアルバイトをしていた。
アルバイトとはいえ、ごるご君の職業はスナイパーだ。
社内で、めきめきと頭角を表し、1年後には正社員となっていた。
そこで販売も経験させてもらえることとなったのだが、ごるご君は、売りまくった。
そして、あっという間にトップクラスの営業マンとなった。
そうしている内に経営陣にも顔をつらねるようになった。
「営業マンは身だしなみだ。」
ごるご君は、そう言う。
「特に鼻毛には気を使わなければならない。」
ごるご君のデスクの上には、鼻毛を整えるための道具がいくつも置かれていた。

経営者の一人となった、ごるご君は、製造から販売にいたるまでの大胆な施策を講じ続けた。
そのうち、ごるご君の会社は、めきめきと売り上げをのばしはじめた。
ついに、ごるご君は、フランスのムノー自動車の代表取締役となった。

そうしている内に、ごるご君の能力を求める動きが出てきた。
日本の自動車会社「おっさん自動車」の再建を頼まれた。
ごるご君は、おっさん自動車の取締役に就任した。
就任のあいさつで、ごるご君は言った。
「みんな忙しいとは思うが、鼻毛の手入れだけは忘れないようにしてほしい。」
こうして、ごるご君は「鼻毛カッタ-」の異名で呼ばれることとなった。

ごるご君は、おっさん自動車の業績をV字回復させた。
鼻毛の手入れの悪い従業員には、教育的指導を与えた。
改善しない社員は、どんどんカットした。
鼻毛カッターは恐れられた。

そして、ごるご君の収入はどんどん増えてくる。
しかし、ごるご君は得た金の、ほとんどを鼻毛カッターの購入にあてた。
その購入額は、年に何十億にもなり、パナソニックやフィリップスの売り上げが急上昇するほどだった。

そのため、ごるご君の手元に残る金は、毎月数千円だった。
それでも社宅住まいのため生活には困らなかった。

そうして数年後、ごるご君は突然逮捕された。
ごるご君は、有価証券報告書に年収は、10万円と記入していた。
しかし、検察側は、ごるご君の収入がこんなに少ないわけはないと考えて、おっさん自動車の社内に密偵をはなったのだ。
実際に、ごるご君の手元に残る金は、わずかなものだったが、購入した鼻毛カッターは必要経費とは認められなかった。
鼻毛の手入れをしない社員をカットする、ごるご君に反感を持つ社員もいたのだった。

ごるご君の身柄は、東京拘置所に移された。
取調べの検察官にごるご君は静かに言った。

「俺の後ろに立つな!」




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