金正男は生きている 12
※この物語はフィクションです。実在の人物、国家、団体、企業等には何ら関係はございません。
金正男は生きている
金正男は生きている 2
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金正男は生きている 4
金正男は生きている 5
金正男は生きている 6
金正男は生きている 7
金正男は生きている 8
金正男は生きている 9
金正男は生きている 10
金正男は生きている 11
黒川紀章
クアラルンプール空港、現地時間、午後2時30分。
昼食をとることも忘れて、写真を撮り続ける、ごるご君の携帯に着信。澄子からだ。
「はい。」
ごるご君が、携帯に出ると、澄子は、
「ごるご君。そのまま空港を出てETSに乗って、イポー駅に来て。後ろは振り向かないで。」と言った。
いつになく、澄子の声は真剣だ。
ごるご君も、ただならぬ気配を感じた。
「わかりました。」
すぐに、ごるご君は空港を出てETSに乗った。
午前中は視線や気配を気にしていた、ごるご君だが、すっかり警戒の念が薄れていた。
これは、空港の雰囲気のせいであろうか。
澄子からの電話で我にかえると背後に、重い雰囲気を感じた。
しかし、後ろを振り向いてはならない。
澄子の言葉だけでなく、ごるご君の本能もそう感じた。
ETSが走り始めると、さきほどの悪い気配はなくなった。
つけられてはいない。
すぐに澄子から着信。
「ごるご君、イポー駅の改札の前で待ってるわ。」
イポー駅までは、2時間半ほどかかった。
ごるご君が列車を降りて改札に向かうと、澄子は待っていてくれた。
「おつかれさま。ここに宿をとったので、今日はここで泊まりましょ。」
ごるご君は、澄子に連れられて、宿に向かった。
きれいな街だった。
しかし、観光を楽しむ雰囲気ではない。
珍しく、澄子が真剣そのものなのが気にかかる。
「ごるご君、ごめんね。急だったので1部屋しか取れなかったの。ツインルームだから大丈夫よね。」
いつもの澄子なら、こんなことは言わない。
「大丈夫です。気にしないでください。」ごるご君が答えた。
部屋に入る前も、澄子は周辺を気にしている。
二人は部屋に入った。
ごるご君は、部屋が盗聴、盗撮されていないか調べた。
スナイパーという職業柄、狙われることは多い。
身を守るすべを知っていないと生き抜くことはできない。
澄子も部屋を念入りに確認している。
「大丈夫です。」
ごるご君が言った。
「そうね、大丈夫。」
澄子もいった。
二人は、ひとごこちついた。
「残念だけど、今日の夕食はルームサービスでとりましょう。」
澄子が言う。
「そうしましょう。」
ごるご君も賛成した。
部屋に夕食が運ばれてきた。
広い部屋だし、普通に考えれば豪華な夕食だ。
「思っていたより、敵は手ごわそうね。」
澄子が言った。
「そうですね。途中から気配を感じることができませんでした。澄子さんも空港にいたのですよね。」
「ごるご君から目を離さない人物が二人いたので、合流しないで電車に乗ってもらったの。二人が一緒だと知れると、この先の計画にも支障が出るし。」
「そうだと思っていました。」
「私たちの計画は、わかってないと思うけど、念のために、今日はここで泊まることにしたの。」
「用心にこしたことは、ありません。」
澄子とごるご君は、ごるご君が撮影した写真をタブレットで確認することにした。
空港の建物の写真を見て、ごるご君は懐かしい気分がしたことと、空港職員の対応を思い出した。
「そういえば、写真を撮っていて空港の職員さんに話を聞かれたけど、設計の勉強をしていると言うと納得されたのは、なぜでしょう。」
「クアラルンプールの空港は、黒川紀章さんが中心になって設計しているの。施工も、メインターミナルは大成建設、サテライトは竹中工務店だから日本人で設計の勉強をしている人が多くの写真を撮っていても、不自然ではないのよ。」
「そうだったのですか。」
ごるご君は、建物を見て、なんとなく懐かしい気がした意味もわかった。
「さて。」
澄子と、ごるご君は多くの写真の中から必要なものと必要ではないものを分けていく。
200枚ほどの写真がピックアップされた。
そのとき、突然に澄子の電話に着信があった。
以下、次号。
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黒川紀章
クアラルンプール空港、現地時間、午後2時30分。
昼食をとることも忘れて、写真を撮り続ける、ごるご君の携帯に着信。澄子からだ。
「はい。」
ごるご君が、携帯に出ると、澄子は、
「ごるご君。そのまま空港を出てETSに乗って、イポー駅に来て。後ろは振り向かないで。」と言った。
いつになく、澄子の声は真剣だ。
ごるご君も、ただならぬ気配を感じた。
「わかりました。」
すぐに、ごるご君は空港を出てETSに乗った。
午前中は視線や気配を気にしていた、ごるご君だが、すっかり警戒の念が薄れていた。
これは、空港の雰囲気のせいであろうか。
澄子からの電話で我にかえると背後に、重い雰囲気を感じた。
しかし、後ろを振り向いてはならない。
澄子の言葉だけでなく、ごるご君の本能もそう感じた。
ETSが走り始めると、さきほどの悪い気配はなくなった。
つけられてはいない。
すぐに澄子から着信。
「ごるご君、イポー駅の改札の前で待ってるわ。」
イポー駅までは、2時間半ほどかかった。
ごるご君が列車を降りて改札に向かうと、澄子は待っていてくれた。
「おつかれさま。ここに宿をとったので、今日はここで泊まりましょ。」
ごるご君は、澄子に連れられて、宿に向かった。
きれいな街だった。
しかし、観光を楽しむ雰囲気ではない。
珍しく、澄子が真剣そのものなのが気にかかる。
「ごるご君、ごめんね。急だったので1部屋しか取れなかったの。ツインルームだから大丈夫よね。」
いつもの澄子なら、こんなことは言わない。
「大丈夫です。気にしないでください。」ごるご君が答えた。
部屋に入る前も、澄子は周辺を気にしている。
二人は部屋に入った。
ごるご君は、部屋が盗聴、盗撮されていないか調べた。
スナイパーという職業柄、狙われることは多い。
身を守るすべを知っていないと生き抜くことはできない。
澄子も部屋を念入りに確認している。
「大丈夫です。」
ごるご君が言った。
「そうね、大丈夫。」
澄子もいった。
二人は、ひとごこちついた。
「残念だけど、今日の夕食はルームサービスでとりましょう。」
澄子が言う。
「そうしましょう。」
ごるご君も賛成した。
部屋に夕食が運ばれてきた。
広い部屋だし、普通に考えれば豪華な夕食だ。
「思っていたより、敵は手ごわそうね。」
澄子が言った。
「そうですね。途中から気配を感じることができませんでした。澄子さんも空港にいたのですよね。」
「ごるご君から目を離さない人物が二人いたので、合流しないで電車に乗ってもらったの。二人が一緒だと知れると、この先の計画にも支障が出るし。」
「そうだと思っていました。」
「私たちの計画は、わかってないと思うけど、念のために、今日はここで泊まることにしたの。」
「用心にこしたことは、ありません。」
澄子とごるご君は、ごるご君が撮影した写真をタブレットで確認することにした。
空港の建物の写真を見て、ごるご君は懐かしい気分がしたことと、空港職員の対応を思い出した。
「そういえば、写真を撮っていて空港の職員さんに話を聞かれたけど、設計の勉強をしていると言うと納得されたのは、なぜでしょう。」
「クアラルンプールの空港は、黒川紀章さんが中心になって設計しているの。施工も、メインターミナルは大成建設、サテライトは竹中工務店だから日本人で設計の勉強をしている人が多くの写真を撮っていても、不自然ではないのよ。」
「そうだったのですか。」
ごるご君は、建物を見て、なんとなく懐かしい気がした意味もわかった。
「さて。」
澄子と、ごるご君は多くの写真の中から必要なものと必要ではないものを分けていく。
200枚ほどの写真がピックアップされた。
そのとき、突然に澄子の電話に着信があった。
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