金正男は生きている 2
※この物語はフィクションです。実在の人物、国家、地方自治体、企業、団体等には何ら関わりはございません。
金正男は生きている
翌日、ごるご君はアルバイト先の東急ストアに連絡をした。
「申し訳ありません。インフルエンザにかかってしまいました。何日か休ませてください。」
これまで無遅刻、無欠勤のごるご君だ。職場の上司は心配そうに言った。
「無理しないで、よくなるまで、ゆっくり休んだらいい。」
「ありがとうございます。」
「ごほん。」と苦しそうな咳とともに電話を切った。
次に、ごるご君は金(きん)に連絡をした。
金との会話は、フランス語だ。
「明日は、二人で行くことにします。上海の到着は正午頃の予定です。」
「それでは、夕方の飛行機をリザーブしておきます。上海から、すぐ近くです。」
「どこに行けばいいのどすか?」
ごるご君は緊張すると京都弁がまじる、
「それは、上海に着いてからの、お楽しみということで。」
「そんな誘いには応じられない。」
「すぐ近くです。上海で行先が分かれば安心されるはずです。不安なら、そのまま帰ってもらってもいい。」
きっと上海の近くに連れていかれるのだろう。金が言っているように、行先が変なところなら引き返してもいい。
「わかった。」ごるご君は了承した。
「いろいろと準備が必要なので、お二人のお名前を知らせてください。」
金はごるご君たちが偽名で上海に入ろうとしていることを見抜いているようだ。
しかし、澄子が、どんな名前を使うかは、わからない。
「2時間以内に、メールで知らせる。メールアドレスを教えてくれ。」
ごるご君は、メモを準備した。当然、会話も録音してある。
「わかりました。ゆっくり話すので、メモしてください。」
「1」
「2」
「3」
「ダー!」
突然、大声を出されて、びっくりした。
「ハハハ、冗談です。」
ごるご君、無言。
「まあまあ、怒らないでください。イッツ、アントニオ、ジョークです。」
金は、笑ったあとで、本当のアドレスを告げた。
なぜか、auのアドレスだ。
電話を、切ったごるご君は、叔父のゴルゴ十三(じゅうそう)の家に電話をした。
ちょうど、澄子が電話に出た。
金との話を伝えると、「あら、ミステリーツアーね。楽しそう。」
何事にも動じない女性である。
「二人の名前をメールで知らせることにしているのですが。」
「あなたのアドレスは教えてあるの?」
「いいえ、金のアドレスを聞いただけです。」
「それじゃ、私から連絡しておくわ。アドレス教えて。」
ごるご君は、澄子をびっくりさせてやろうと思った。
「ゆっくり話すので、メモしてください。」
ごるご君は、話し始めた。
「1」
「2」
「3」
ごるご君が、一呼吸おいたところで、澄子が、
「ダー!」
っと、叫んだ。
「ふざけてないで、早くアドレス言いなさい。」
ごるご君が、金のアドレスを言うと、
「それじゃ、明日は朝の9時に成田空港第2ターミナルのセブン-イレブンの前に集合よ。」
楽しそうに言って、澄子は電話を切った。
以下、次号。
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金正男は生きている
翌日、ごるご君はアルバイト先の東急ストアに連絡をした。
「申し訳ありません。インフルエンザにかかってしまいました。何日か休ませてください。」
これまで無遅刻、無欠勤のごるご君だ。職場の上司は心配そうに言った。
「無理しないで、よくなるまで、ゆっくり休んだらいい。」
「ありがとうございます。」
「ごほん。」と苦しそうな咳とともに電話を切った。
次に、ごるご君は金(きん)に連絡をした。
金との会話は、フランス語だ。
「明日は、二人で行くことにします。上海の到着は正午頃の予定です。」
「それでは、夕方の飛行機をリザーブしておきます。上海から、すぐ近くです。」
「どこに行けばいいのどすか?」
ごるご君は緊張すると京都弁がまじる、
「それは、上海に着いてからの、お楽しみということで。」
「そんな誘いには応じられない。」
「すぐ近くです。上海で行先が分かれば安心されるはずです。不安なら、そのまま帰ってもらってもいい。」
きっと上海の近くに連れていかれるのだろう。金が言っているように、行先が変なところなら引き返してもいい。
「わかった。」ごるご君は了承した。
「いろいろと準備が必要なので、お二人のお名前を知らせてください。」
金はごるご君たちが偽名で上海に入ろうとしていることを見抜いているようだ。
しかし、澄子が、どんな名前を使うかは、わからない。
「2時間以内に、メールで知らせる。メールアドレスを教えてくれ。」
ごるご君は、メモを準備した。当然、会話も録音してある。
「わかりました。ゆっくり話すので、メモしてください。」
「1」
「2」
「3」
「ダー!」
突然、大声を出されて、びっくりした。
「ハハハ、冗談です。」
ごるご君、無言。
「まあまあ、怒らないでください。イッツ、アントニオ、ジョークです。」
金は、笑ったあとで、本当のアドレスを告げた。
なぜか、auのアドレスだ。
電話を、切ったごるご君は、叔父のゴルゴ十三(じゅうそう)の家に電話をした。
ちょうど、澄子が電話に出た。
金との話を伝えると、「あら、ミステリーツアーね。楽しそう。」
何事にも動じない女性である。
「二人の名前をメールで知らせることにしているのですが。」
「あなたのアドレスは教えてあるの?」
「いいえ、金のアドレスを聞いただけです。」
「それじゃ、私から連絡しておくわ。アドレス教えて。」
ごるご君は、澄子をびっくりさせてやろうと思った。
「ゆっくり話すので、メモしてください。」
ごるご君は、話し始めた。
「1」
「2」
「3」
ごるご君が、一呼吸おいたところで、澄子が、
「ダー!」
っと、叫んだ。
「ふざけてないで、早くアドレス言いなさい。」
ごるご君が、金のアドレスを言うと、
「それじゃ、明日は朝の9時に成田空港第2ターミナルのセブン-イレブンの前に集合よ。」
楽しそうに言って、澄子は電話を切った。
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