暑さ寒さも彼岸花 - にゃん吉一代記
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暑さ寒さも彼岸花



秋のお彼岸も過ぎたのだ。
この時期に、他の花とは違った咲き方をするのが彼岸花である。曼珠沙華とも呼ばれる。元々は日本にあった花ではないようだ。外来種だが古くから入ってきて、意図的に栽培された節もあるようだ。
彼岸の対義語は此岸である。此岸は現世と言われている。そうなると彼岸は、あの世ということになる。春と秋のお彼岸の中日は昼の長さと夜の長さが同じになる日のあたりだ。暑さ寒さも彼岸まで、とは折り返し点は過ぎたということだろう。
さて、彼岸と此岸を隔てるものは何であろうか。一般的には三途の川と呼ばれるものだ。

しかし、天の川も川である。
織姫と彦星を会わせるのは天の川だということだったが、川は隔てるものではないかと疑問を持っていた。
川を渡ることができるようになることを揶揄したのが原型ではないかと思う。
天の道より、天の川のほうが聞こえもいい。
昔は、川が国(藩)を分けていたこともあった。
海に隔てられた国などは、交通手段がない時代には、彼岸と思う人が大勢いても不思議ではないだろう。
浦島太郎の伝説では、海がこの世と竜宮城を隔てている。
東西の冷戦下では、ひとつの家族であっても国境という壁に隔てられて会うことすらできなくなることがあった。
日本国内でも、古くは同じようなことはあったかもしれない。


彼岸花

彼岸花(曼珠沙華)である。日本ではヒガンバナが正式な名称である。

毒を持つ多年草である。

昔の人にとって、此岸は自分が住む世のことであったが、彼岸には別の意味も込められていたのではないかと思う。
仏教も一部では成仏は死後にあるような教えのものもある。
彼岸には、憧れの国といった意味もあったのではないだろうか。
ガンダーラのような国である。ユートピアなのだ。

彼岸花の毒は人を彼岸に連れて行くこともある。
害虫や動物の害を防ぐためにも使われたようだ。
そして、水溶性の毒を抜いて、非常食としても栽培されたこともあったようだ。


昔は多摩川のような河川であっても、自分が住む岸の対岸は彼岸に思えたかもしれない。







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