金正男は生きている 14
※この物語はフィクションです。実在の人物、国家、団体、企業等には何ら関係はございません。
金正男は生きている
金正男は生きている 2
金正男は生きている 3
金正男は生きている 4
金正男は生きている 5
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金正男は生きている 9
金正男は生きている 10
金正男は生きている 11
金正男は生きている 12
金正男は生きている 13
ダンシング・オール・ナイト
「私、生レバーは苦手なの。」
澄子が唐突に言った。
「見た目は悪いけど、おいしいですよ。何か今回の作戦に関係があるのですか?」
「ううん。まったく関係ないわ。」
澄子の会話は、時々わからないが、実は本質だったりすることもある。
「ごるご君、もう一度、写真を確認しましょうか。動画も見ておかないとね。」
「そうですね。」
「何時間も空港に居る人なんて、普通はそんなにいないから、長く居る人は全員チェックしておきましょう。」
「到着カウンターが見える場所で、ずっとコーヒーを飲んでいる人がいました。」
「怪しいわね。他にも怪しい人はいると思うわ。」
「そうですね。空港を出る前に、自分を追っていた人は気配も感じさせませんでした。」
「金(きん)さんが言っていたとおり、完全に狙われているようね。まあ敵も中国では実行したくないはずだから、今のお屋敷は襲わないと思うわ。」
「そうですね。でも、敵の動きが一本の間は、何をやるにも敵に知られてしまいそうです。」
「そうなのよ。だから、敵を混乱させて多くのチームが動くように仕向けたいわね。いくつかのチームの誰かが実行したように仕向けるつもりよ。」
「そのために、金(きん)さんの行方を多くの人に探させるように仕向けるわけですね。」
ごるご君も、澄子も同じように考えていた。
「金(きん)さんが、マレーシアに入ったところで実行されないようにしないとね。中国を出国したことは、敵にわからせないといけないし。そして、マレーシアでは行方を隠して出国していないように見せかけるの。」
「わかります。そこで大使館に隠れてもらうわけですね。」
「そうよ。そして奈々さんとは別行動のように見せたほうがいいわ。奈々さんが一緒だと敵も警戒するし。襲いやすい環境のように見せかけないと。」
「そうですね。」
「空港で、金(きん)さんを確認させて、後は隠してしまえばいいのよ。ちらちら、金さんらしい人を見せて、どこかで襲われて亡くなったことにしてしまうの。」
「そのドタバタの隙に日本に入国してもらうという筋書きですね。」
「その通りよ。」
夜も更けてきた。
澄子は、奈々に連絡した。
作戦の決行は少しでも早いほうがいいと思ったようだ。
奈々も澄子の話をすぐにわかったようだ。
「さて、寝ましょうか。」
澄子が言う。
「ごるご君、あなたが撮影してきた動画を流すので気が付いたことがあったら言ってね。」
「わかりました。」
仕事が始まると、完遂までは睡眠など二の次だ。
スナイパーの本能が、ごるご君の身体を包む。
澄子も同じだ。
灯を消した部屋のテレビには、ごるご君が撮影してきた空港の様子が映し出される。
「金さんは、明後日には、こちらにきてもらうわ。」
「早めに実行しましょう。」
澄子と、ごるご君はテレビを注視しながら床についた。
以下、次号。
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「見た目は悪いけど、おいしいですよ。何か今回の作戦に関係があるのですか?」
「ううん。まったく関係ないわ。」
澄子の会話は、時々わからないが、実は本質だったりすることもある。
「ごるご君、もう一度、写真を確認しましょうか。動画も見ておかないとね。」
「そうですね。」
「何時間も空港に居る人なんて、普通はそんなにいないから、長く居る人は全員チェックしておきましょう。」
「到着カウンターが見える場所で、ずっとコーヒーを飲んでいる人がいました。」
「怪しいわね。他にも怪しい人はいると思うわ。」
「そうですね。空港を出る前に、自分を追っていた人は気配も感じさせませんでした。」
「金(きん)さんが言っていたとおり、完全に狙われているようね。まあ敵も中国では実行したくないはずだから、今のお屋敷は襲わないと思うわ。」
「そうですね。でも、敵の動きが一本の間は、何をやるにも敵に知られてしまいそうです。」
「そうなのよ。だから、敵を混乱させて多くのチームが動くように仕向けたいわね。いくつかのチームの誰かが実行したように仕向けるつもりよ。」
「そのために、金(きん)さんの行方を多くの人に探させるように仕向けるわけですね。」
ごるご君も、澄子も同じように考えていた。
「金(きん)さんが、マレーシアに入ったところで実行されないようにしないとね。中国を出国したことは、敵にわからせないといけないし。そして、マレーシアでは行方を隠して出国していないように見せかけるの。」
「わかります。そこで大使館に隠れてもらうわけですね。」
「そうよ。そして奈々さんとは別行動のように見せたほうがいいわ。奈々さんが一緒だと敵も警戒するし。襲いやすい環境のように見せかけないと。」
「そうですね。」
「空港で、金(きん)さんを確認させて、後は隠してしまえばいいのよ。ちらちら、金さんらしい人を見せて、どこかで襲われて亡くなったことにしてしまうの。」
「そのドタバタの隙に日本に入国してもらうという筋書きですね。」
「その通りよ。」
夜も更けてきた。
澄子は、奈々に連絡した。
作戦の決行は少しでも早いほうがいいと思ったようだ。
奈々も澄子の話をすぐにわかったようだ。
「さて、寝ましょうか。」
澄子が言う。
「ごるご君、あなたが撮影してきた動画を流すので気が付いたことがあったら言ってね。」
「わかりました。」
仕事が始まると、完遂までは睡眠など二の次だ。
スナイパーの本能が、ごるご君の身体を包む。
澄子も同じだ。
灯を消した部屋のテレビには、ごるご君が撮影してきた空港の様子が映し出される。
「金さんは、明後日には、こちらにきてもらうわ。」
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