2012年08月 - にゃん吉一代記
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にゃん吉怪談劇場『走馬灯』



にゃん吉怪談劇場『走馬灯』

走馬灯ー
内側の筒に絵書いて、外側の薄い紙に内側の絵を写す灯籠である。
実際に走馬灯を見たことがある人は、どれくらいいるだろう。
かくいう、にゃん吉も本物にはお目にかかった事がない。
内側の筒を回す仕掛けは、蝋燭の火の熱が上昇するのを利用して、
筒の上部に取り付けたプロペラを使って回していたらしい。
江戸時代の頃に作られはじめたようである。
夏の夜の娯楽として作られたため、歌の世界では夏の季語である。
いわゆる、『からくり灯籠』である。
筒に描かれた絵がエンドレスに回転するのであるから、
記憶のフラッシュバックを、「走馬灯のように...」と、
表現するのは正しいのであろうか?
とても凝縮された絵を描かないといけない。
『走馬灯』は、「回り灯籠」とも呼ばれる。
中の絵は、必ずしも馬ではなかったと思われるため、
「回り灯籠」の方が分かりやすい呼び名であろう。
当時は、走るものと言えば、馬だったのか。
飛脚の絵ばかりだったら、「走飛脚灯。」
佐川急便さんの、トラックに描かれたかもしれない。
猫も、すばやいのもいるのだが。猫なら「走猫灯。」
黒猫をモチーフにして、金色の目がひときわ明るく光
夏の夜に似合いそうな絵である。
当時の光源は、蝋燭の炎であるので、幻想的に見えたであろう。
畳、障子、襖、行灯、灯籠など過去の日本には幻想的な風景が家にあった。
蝋燭の灯りが作り出す障子に映る影も、想像力をかきたてられる。

最近では、「走馬灯」と言えば、死の直前に過去を思い出す現象として、
表現されることが多い。「走馬灯現象」とも言われる。
先日、AKBの板野さんのブログで、
「7年前から今までを走馬灯 のように思い出し、」との記述があった。
「走馬灯」の表現を臨死前の記憶の回顧と、捉えている若い人が多い中で、
このような記述があるのは、少しびっくりであった。

灯籠を見る機会は、非常に少なくなった。
普通に灯りとして使われなくなった。
灯籠は、もともと仏教の伝来とともに日本に入ってきた。
当時は、灯りとして使われてもいたが、
ガス、電気の灯りが普及した今となっては、
実用的に使われることは、ほとんどなくなっている。
そのため、一般の人が灯籠を見る機会といえば、
仏事の時などが多くなってくる。
走馬灯(回り灯籠)は、仏事にもマッチするので、
臨死の時の記憶のフラッシュバックを、
走馬灯のようにと表現するのは、合っている気がする。
お盆の時の飾りでも走馬灯は、使われるし。
必ずしも馬の絵ではない。



インターネットで、「走馬灯」を調べると、

「走馬灯とは、明治時代初期に官吏が乗っていた、頭に赤い電灯を載せた馬の ことだそうです。
人斬り等重大犯罪があると、その場に凄い勢いで走馬灯を駆って官吏が現 れたので、
壮絶な勢いで記憶が流れていくことをこのように表現するよう ...」

上記のような記述があったのだが、裏を取ろうとして赤色灯の歴史や、
警察の歴史を調べても、明治時代にまで結びつかない。
明治時代初期に電灯があったのだろうか。今のように、目立つ必要は
ないにしても、緊急で走っていることを知らせるためにつける灯りなら、
ある程度は、目立たなければならないはずである。
時間がある時に、いろいろ調べてみようと思うが、この話に関して、
知っている人がいたら教えてください。



にゃん吉、馬と赤なら「赤兎馬」が浮かぶ。
赤みがかった兎のように素早い馬である。


怪談話にしようかと思っていたが、疲れたので本日はここまで。






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にゃん吉怪談劇場『雪山変』リニューアル版



にゃん吉怪談劇場

この話は、R15指定ではないが、
よいこの皆さんは、こんな下らない話を読んでいないで、
さっさと寝て、明日は夏休みの宿題をやるように。

『三人の旅人 雪山変』

挿絵:TAKE

雪山01



聡(さとし)と、実(みのる)と、二郎(じろう)の旅の物語。
三人は同じ村の仲間である。
聡は、三人の中では兄貴格。博学である。
村で唯一、読売新聞を取っている。
実は、聡と同級だ。何にでも興味を持つ。
二郎は二人の弟格である。口数も少なく動作が鈍いが、
力持ちだ。そして、とても勘がいい。
三人は、旅をしている。
季節は冬であった。

東西の冷戦が依然として続いている。
道路は、現在のように舗装されている訳ではない。
自動車や電車もない時代である。

坂道の先は、雪山につながっているようだ。
しかし他に道路は見当たらない。
『この先は登山道、標高2012m』
「雪が降っているな。」聡が言った。
「準備して登らないと、やばそうだな。」実が言った。
道路の左側に都合よく、セブンイレブンがある。

「ここで、何か買っていこうぜ。」兄貴格の聡が言った。
少しづつ、雪も降り始めてきた。
セブンイレブンのガラスの扉を開けて中に入る。
「いらっしゃいませー!」店員さんの元気な声が聞こえる。
品揃えのいいお店である。
艝(ソリ)とか、寝袋も置いてある。
「雪山準備フェアー」と書かれてある。
荷物を運ぶのに艝は便利に違いない。
有名な冒険家たちも、艝を引いて冒険をしている。
艝は、ABS樹脂で作られている。軽くて丈夫だ。
3人分の寝袋も買った。食料も買い込んだ。
冷凍食品も買おうかと思ったが、山小屋に電子レンジはない。
レジでお金を払う。会計係はずっと実の仕事だ。
それでは、くじを3回引いてください。
店員さんに勧められて、実はくじを3枚引いた。
「当りです。」
店員さんが奥から、当りの品を持ってきた。

☆雪山マップ 1/20000
☆ロウソクとお線香セット
☆ホッカイロ

都合のいい当りの品だ。
三人は、扉を開けて外に出た。
雪が積もりはじめている。
店内は暖房がきいていたが外は寒い。


艝が使えそうだな。
三人は艝に、荷物を積んだ。
二郎が艝を引いて、実と聡の後を歩く。
雪が、どんどん深くなっていく。
聡の事前のリサーチによると、
山の5合目に無人の山小屋があるらしい。

「寒くなってきたな。」実が言う。
「雪山だから仕方ない。」聡は話を続ける。
「東京の六本木には、妖怪子泣き爺 (こなきじじい)が居るそうだ。」
「ふーん。田舎なんだな。」実が答える。
「境港の近くには、妖怪がいないらしい。」
「鬼太郎の作者がいたからな。」

どんどん山を登っていく。
このあたりになると雪も溶けないのかも知れない。
雪が深くなり歩きにくくなってくる。

「早く山小屋に行きたいな。」
少し吹雪いてきた。風が出てきたのだ。

「寒いぞー。あったかくしてくれー。」
山に向かって、ふざけて実が叫んだ。
こだまが返ってくる。
「オッケー!」
??????????
何か変である。

かなり前方に、山小屋が見える。
「山小屋だ。」実が山小屋に向かって走りはじめた。
突然、温かい風が頬を撫でた。
山の神様が、実の願いを聞き入れてくれたようだ。

上方から異常な音が聞こえてくる。「あっ」
雪が上から襲いかかってくる。
「雪崩だ!」

雪崩は、実と聡を飲み込んだ。
二郎は少し後ろを歩いていたので難を逃れた。
二郎は、辺りを見渡した。
かなり下のほうに、人影らしきものが見える。
近くの岩に荷物を縛りつけた後、ロープと艝を持って
救出に向かうことにした。
ロープの一端は、頑丈そうな岩に慎重に結びつける。
早く救出しないと、二人の生命が危険だが、
二次災害も心配だ。
二郎は、艝に乗って下に進む。
すぐに人影の所に到着した。
人影は聡だった。
二郎が聡の体を揺する。「うぅ」聡の目が覚めた。
「実は?」聡が聞く。二郎が首を振る。
「ダメだったのか。」聡が悲しそうな目をした。
「どこに居るか分からない。」二郎が言うと、
「実を探そう。」聡がふらつく足取りで探しはじめる。
雪崩の時に、実は聡の前方10mぐらいの所にいた。
聡が倒れていた所から15mほど離れた所で、足が見えた。
「いたぞ!」聡が近づく。二郎が先に駆け付けた。
雪をどかせて実をひっぱり出す。
雪は固くなっており、二人が実を掘り出すのに、30分ほどもかかった。
実は、ピクリとも動かない。
聡が、実の顔を撫でた。冷たくなってしまっている。
「ダメだ。」聡が言った。
二郎が実の亡骸を、艝に乗せる。
艝にロープを取り付ける。
実を乗せた艝を引っぱりながら、二人は山小屋を目指す。
重いが、悲しさで重さは感じられない。
1時間もかかって、二人は山小屋に到着した。
戸を開くと、中央に囲炉裏がある。
聡は、先ず囲炉裏に火をおこした。
バーベキュー用着火材を使ったので、すぐに火がついた。
「さて、実を埋めておいてやろう。」
聡と、二郎は外に出た。雪は、やんでいた。
艝に乗せたままにしていた実の亡骸を下ろす。

「実、明日には町に連れていってやるからな。」
涙を浮かべながら、聡が言った。
雪を浅く堀り、ブルーシートを敷いて実の亡骸を寝させる。
セブンイレブンで貰った、ホッカイロを一枚、実の額に置く。
ブルーシートで覆った上から、軽く雪を乗せておく。
二人とも、涙を流しながら無言で作業を終えた。
最後に、セブンイレブンで貰ったお線香とロウソクを供えて、
二人は手を合わせた。
後ろ髪を引かれる思いで、山小屋に入った。
戸を閉めながら、実を埋めた所を見た二郎の瞳が光った。



冬は、夜が早い。
二人は、食事を取る気にもならなかった。

また、風が出始めたのかもしれない。
外で、ことことと音がする。
「実は、寒いだろうな。」聡が呟く。
二郎は無言だ。目が真っ赤に腫れている。

深夜になった。
誰かが戸を叩く音が聞こえる。
聡も、二郎もうたた寝していたが、
ビクッとして、目を覚ました。

「こんな夜中に、登山者はいないだろう。」聡が小さな声で言った。
二郎も、無言で頷く。
戸には、簡単な閂がかかっているだけだ。
外からも、手を差し入れれば、戸を開くことはできる。

それなのに、戸を叩く音が続く。
閂の近くに、お札が貼られている。
魔物は、お札が怖いのかもしれない。

「実の霊だ。」聡が言った。
「突然の雪崩に命を奪われて、成仏できないのだろう。」
西塔恵先生のような顔をして、聡が言った。
二郎は、怖そうに震えている。

二人は、実を埋めた方に向かって手を合わせた。


トントン、トントン。



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戸を叩く音は止まらない。


二郎がたまらなくなって、扉に向かう。
「ダメだ、二郎!実はもう、死んでいるんだ。」


二郎が閂を外した途端に、乱暴に扉が開いた。

















「俺は、生きとるわっ!」

額に低温火傷を負った実が叫んだ。


雪山03





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サントリーコーヒーBOSS Audi collection



サントリーコーヒーBOSS Audi collection

BOSS のコレクションは、一缶用と、二缶用が準備されていることが多い。
前回の、007シリーズもそうであった。
あの時は、二缶用のトヨタ2000GT がなかなか買えず、
コンビニを50軒ぐらい回って買ったのであった。

今回のアウディも、シングル缶用のものがある。
全7種類であった。


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にゃん吉階段劇場『東急多摩川駅の階段』



にゃん吉階段劇場『東急多摩川駅の階段』


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そのままなのである。
夏の夜の階段であった。


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多摩川線の電車なのである。







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夜の花なのである。



とあるバス停のインデックス

とあるバス停の前で見かけた花である。

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夜のマクロ撮影は、とても難しいのである。



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